空手で、突きの威力をアップさせるには(フォーム編)

空手で突きの威力をアップさせるには? 技術
ビルドメイク24

 

空手で突きの威力をアップさせる方法を考え中

空手で、突きの威力をアップさせることは、空手に取り組む人全員の命題だと思います 。
今回の記事では、突きの威力をアップさせる方法について書いていきます。
ちょっと文章が長くなってしまいましたので、2回に分けてアップします。
どうぞお楽しみください。

 

空手で、突きの威力をアップさせる方法

空手 突き

 

空手で、突きの威力をアップさせる方法はいろいろとあります。

巷でよく言われているものを上げてみましょう。

1:引き手をしっかりと引く

2:突いた後、その拳を素早く引く

3:腰を入れて突く

4:拳をしっかりと握る

5:型(突くときの姿勢)をしっかりと取る

6:腕立て伏せや、機器を使った筋力トレーニングをする

主なものは、これくらいでしょうか。

この中で、4:拳をしっかりと握る、については以前書きましたので、そちらをご参照ください。

→空手の拳の握り方について解説します

これ以外では、1,2,3,5、はどれも突くときの形(フォーム)についてのことになりますね。

6は筋トレの方法です。

考えてみると、空手において、突きの威力をアップさせる方法は、

  • 突くときの形(フォーム)
  • 何らかの筋トレ

以上、2つしかない、と言うことになります。

これはちょっと極論になってしまいそうですが、これ以外でもし何かあれば、是非コメント欄にお書きください。これを読む人の参考になると思いますので。

この記事では、まず一つ目の、突くときの形(フォーム)について書いていきます。

突きの威力を上げる為の筋トレ方法は、次回に書きます。

 

突くときの形(フォーム)について

空手で突くときの型

Photo by Sarah Cervantes on Unsplash

 

ではまず、突くときの形(フォーム)ですが、「型」といってもいいでしょう。

ですが、空手の型に出てくる、静止した型、では無く、突くときの動作、モーションに関することです。

空手の型の場合、例えば、前屈立ちで逆突き、騎馬立ちで正拳突きと言ったように、姿勢は静止した状態で、腕だけを突き出すことが多いです。

つまり、一度姿勢を作っておいて、そこから拳を突き出す、というものがほとんどだと思います。

体の動きを静止させ、しっかりと立ち、そこから威力のある突きを出したとしたら、それは腕力のみで行っていることになります。

腕に力を入れなくても、腕力を使わなくても、体の動きに伴った突きが繰り出せれば、威力のある突きが出せるようになります。

ですから、空手の型を試合などでそのまま使おうとしても、たいていは上手く行かないことが多いと思います。

それを証明するかのように、競技空手を見ても、フルコンタクト系の空手を見ても、型どおりの突き方、または型と同じ動作の突き方をしている人はほとんどいません。

どんな人でも、自分なりに工夫して、動きを変えて、素早く、強く突いています。

そうなると、空手の型は、組手や実戦では使えないものなんでしょうか?

 

良くあるニュートン力学での説明では・・

いきなり難しい言葉が出てきましたが、突っ込んだ内容ではないので、サラリと読み流してください。

突きの威力は、そのまま運動エネルギーとして考えます。

運動している物体がもつエネルギーを運動エネルギーといいます。

運動エネルギーの大きさは、物体の質量が大きいほど、また速ければ速いほど大きくなります。

質量 m〔kg〕の物体が、速さv〔m/s〕で運動しているとき、物体の運動エネルギーK〔J〕は、

つまり、体重が重いほど、突くスピードが早いほど、威力は大きくなる、と言うことです。

物理的に考えると確かにそうなのですが、現実はそう上手く行きません。

上記の運動エネルギーの式は、単なる物体を動かし、何か静止している物体に当てたときに生じるエネルギー量を表しています。

空手の場合、突いたからと言って、その拳に重さ(全体重)が乗っているかどうかは、その人の突き方次第です。

体重が重くても、拳に重さを乗せられなければ、単なる手打ちになりますし、

突きのスピードが早くても、やはり拳に重さがなければ威力はありません。

質量、つまり自分の体重をどこまで上手く、拳に乗せられるかが大事です。

さらに、最速で突きを繰り出せるように、動作を考える必要もあります。

もちろん、組手(実戦)においての突きを考えなくてはいけませんから、突いた後の攻防も意識しなくてはいけません。

単純に威力を上げようと考えるだけでは、空手の突きは成り立ちません。

体の動きを阻害しない、良い動作要領を行えば、体の動きに伴った、腕力だけではない突きが打ち出せるので、目指すところはそこだと思います。

それでは、どういった動作が空手においてもっともよい突きの形(フォーム)になるのでしょうか。

 

実は、全ては型(かた)の形(かたち)通り

実は、空手の型の中にある形(フォーム)が全てです。これが答えです。

空手の型を練習するとき、必ず足腰をしっかりさせてから、つまり、最初に足を踏み出してから、突きや受けを行っていると思いますし、そのように指導されていると思います。

これは基本中の基本動作であり、これは初心者の頃から徹底してやっていると思います。

あくまで、これは初心者用の基礎であり、出来るようになったら、そこから、速く、力強く行って、型のキレを良くしていくように練習します。

出来てくると分かると思いますが、どの型も一瞬で取れるようになってきます。

つまりそれが答えです。

もう一つ。

基本動作で、例えば前屈立ちで下段払いをするとき、

必ず足を引いてから姿勢を作りますよね?

足を前に出して前屈立ちの下段払いはしませんよね?

そして、「空手に先手なし」と言われています。

試合のように、お互いアドレナリンだしまくって、相手を殴ろう、蹴ろうとしていたら、「空手に先手なし」なんてどこ吹く風?でしょう。

ここまで分かると、空手の攻防がもう見えてきます。

先手なし、なので、相手の攻撃を待つか、相手が攻撃しやすいようにわざと構えをあけたりします。もしくは無構えで待ちますが、実は誘っています。

相手の攻撃を誘い、来たところで、一歩下がって受けを行います。(ここに重要なコツがあるのですが、それはまたの機会に)

このときも、練習してきたように、その型(かた)の形(かたち)を一瞬で取ります。

一瞬で形を作ることと、型の形を取ることが威力を出します。

体全体でその形を一瞬で作ること、これが空手の力を出す形(フォーム)です。

今まで指導されてきた、基本の型稽古、これが全てだと考えます。

つまり、空手の突きで威力を出すための形(フォーム)は、型の中にあり、そして、その型(かた)の形(かたち)を一瞬で取ること。

付け加えると、突きだけでなく、受けも蹴りも同じだと言うことが、もうお分かりですよね。

 

威力はどうする?


Photo by Brandon Morgan on Unsplash

 

さて、形(フォーム)については前述したとおりですが、ただ型の稽古を一人で行っていても、威力はなかなか出てきません。

もちろん、顔面や急所に当たれば、一発で終了になる可能性はありますが、割と耐えられしまうときがあります。

突きの練習方法として、まずは速さを習得するようにします。

ある程度速く形が決まるようになってから、今度は威力が乗るように練習します。

この逆はありません

威力が出る状態というのは、体重を乗せているか、腕力を使っているか、のどちらかです。

もし我流でこれを身につけていると、そこから形(フォーム)を身につけることが困難になります。

どうしても、威力が出る自分のやり方に引っ張られてしまうからです。

ですので、まずは形(フォーム)から作ります。

力は入れません。体の動きで突きを繰り出し、自分の体勢が崩れないように形を作っていきます。それを速く行うようにします。

一瞬でその形がビシッと取れるように、型を一人で練習します。

で、そこから威力を出す方法ですが、

サンドバッグやミット、巻藁などを突きます。

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威力をつける方法は、たったこれだけです。

型の中にある形で、サンドバッグや巻藁を突きます。

もう一人相手がいれば、ミットを持ってもらい、いろんな場所を突けるように練習します。

突いたときの力の感覚、手首や肘に掛かってくる反作用で腕の筋肉や骨に刺激を与えます。その刺激が威力を伝える為の感覚といて脳に記憶され、フォームが修正され、力が乗ってきます。

威力が乗ってくるようになったら、今度は、相手との間合いが大事です。

形(フォーム)が決まっていますので、無理やり届かせようと思って、突きを伸ばしたりしないからです。

ですので、たとえ突きが外れたとしても、突きの勢いで姿勢が崩れる、ということはありません。

体全体で突きの形を取っているわけですから、型稽古どおりのフォームが取れているはずです。

ここまで出来ている人はあまり見たことがありません。

皆さん、組手となると、全く違うことをやり出してしまうようです。

もしかしたら、私独自のやり方かも知れませんが、いかがでしょうか。

 

試合では・・・?

実はこのやり方、試合ではちょっと上手く行かないときがあります。

私のやり方を知っている人だった場合、私から仕掛けることはないため、相手も仕掛けてこなかった場合、お互いに「指導」が言い渡されます。

こうなると、仕方がないので、手を出すしかないのですが、手を出したほうが負ける確立が高くなる(私の空手だとそうなのです)ので、なんとか、相手に先に仕掛けてもらうように動き回ります。

そんなこんなでグタグタな試合になる可能性があり、実は試合では上手く機能しません。

相手が攻撃してきたときのみ、上手く機能します。

「空手に先手なし」。試合ではこれが唯一の弱点かなあ・・・。

だから、試合ではそれぞれ独自に動き方を考えてやっているのだろう、と思いますが、それって空手なんだろうか?という疑問が湧いてきます。

 

まとめ 

 

空手の突きで威力を出す方法の一つとして、

形(フォーム)を作ることを書きました。

私の個人的都合上、写真、動画が一切載せられないため、相変わらず文章のみになってしまいました。

たぶん、っていうか、きっと分からなかったでしょう。

威力を語る上では、フォームは絶対にはずせません。

まずはその鋳型となる空手の「型」をしっかりと練習して、組手をたくさんやりましょう。

上手く行かない、どうすればよいのか分からない、と悩んだときに、

ここに書いたことを思い出してくれれば、何かの役に立つかもしれません。

まあ、参考までにどうぞ。

今回は以上です。

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