空手の蹴り方、蹴り技、練習方法について書きます。

空手の蹴り方、蹴り技、練習方法について 技術

蹴るときにバランスが崩れやすい、上手く相手に当たらない、脚が上がらず蹴りにくい、蹴るスピードが遅いなど、蹴りについての悩みは多いものです。

これらを一気に解決する方法を教えます。

どうぞ最後までお付き合いください。

  

私が習った沖縄空手の方法論と、私独自の方法論です。私も組手で使っていますし、道場の練習生のごく一部には教えている(教え方が全く違いますが)ので、すでに実証済みのやり方です。伝統派空手よりも、フルコンタクト系や、沖縄空手をやっている人、他流試合(直接打撃系)等に出るために空手を練習している人向けの内容です。

 

 

空手の蹴り方(蹴り技)の種類

空手の蹴りの種類 Photo by Sam Moghadam on Unsplash

現在、空手の蹴り方(蹴り技)の種類は、流派によって呼び名も種類もさまざまあります。

空手発祥の地、沖縄では、あまり蹴り技の種類は多くありません。

型の中に見られる蹴り技としては、

前蹴り、横蹴り、後ろ蹴り、二段蹴りくらいでしょうか。

それぞれにバリエーションも無く、例えば前蹴りでしたら、本当に前に蹴り出すだけです。横蹴りと後ろ蹴りに関しては、そのどちらなんだろうか?という蹴りも見られます。

つまり、蹴り技はあまり使われず、蹴ったとしても、帯の辺り、下腹くらいまでが上限で、いわゆる上段蹴りはほとんど見られません。

 

本土に空手が普及してから、組手の試合が発展していき、流派によってルールを定め、

その中でさまざまな蹴り技が増えていきました。

外回し蹴り、内回し蹴り、後ろ回し蹴り、下段蹴り

故アンディ・フグ選手の得意技、踵落としは鮮烈でしたね。

極真系の試合では、胴回し回転蹴りなんていう大技もあります。

競技空手では、松久功さんのサソリ蹴りっていうとても珍しい技もあります。

最近では、沖縄拳法空手道・沖拳会の山城美智に師事し、巌流島で一躍有名になった菊野克紀さんの三日月蹴りなんていうのもありますね。

 

このように現在の空手では、たくさんの蹴り技が存在します。

これらの詳細については、ここで解説するまでもありません。

それぞれネット検索していただいたほうが有意義です。

 

空手の蹴りを行う上でのよくある問題点と練習方法

空手のけりを行う上でのよくある問題点と練習方法

空手の蹴りの問題点

空手に限らず、蹴り方(蹴り技)についての問題点ですが、

バランスが崩れやすい、上手く相手に当たらない、脚が上がらず蹴りにくい、蹴るスピードが遅くて当たらない、などでしょうか。

これらの問題があるから、沖縄の空手には、蹴り技が少ないのでしょう。

何しろ、試合ではなく、本当の戦で使うことを前提としていますから、不安要素を取り除いて使えるものだけにすると、前蹴り、横蹴り、後ろ蹴り、二段蹴りくらいだったのかも知れません。

  

空手の蹴りの基本は「前蹴り」

空手は、型を調べると分かると思いますが、蹴り技のほとんどが「前蹴り」です。

さて、ここで皆さんに質問ですが、前蹴りはどのように行っているでしょうか?

もっとも多く見られるのは、

「一度膝を抱え上げ、そこから前へ突き出すように蹴っている」やり方です。

実はこの蹴り方、私が知ったのはかなり後になってからでした。しかも、この蹴り方が一般的だったなんて。

私が沖縄空手を習っていたときは、前蹴りは「膝から下をブラブラさせられるように力を抜いておき、腰を使って膝を前に出していけば、膝下が勝手に飛んでいく」というものでした。

型稽古のときそのように教わっていましたし、もちろん、組手でもそのように使っていました。

この蹴り方だと、二回連続で前蹴りをしたり、前蹴りの後、体を横に向けるだけで回し蹴りのように相手側面を蹴ったりすることも出来ます。

抱え込んでからだと、蹴り込む力は強いですが、1回の前蹴りしか出来ません。

これはたぶん、試合形式に合わせて発展した蹴り方だと思っています。

ですので、私としては、沖縄空手で教わった「膝から下をブラブラさせられるように力を抜いておき、腰から膝を前に出していけば、膝下が勝手に飛んでいく」をおすすめしています。

これなら、型稽古で出てくるのでしょっちゅう練習出来ますし、力を入れない分、体力も温存でき、体の動きも楽です。歩きながら前蹴りも出来ます。

さらに、蹴る場所ですが、高くても、帯のちょっと上辺りまでで、上段は蹴りません。理由は、体のバランスが崩れやすいからです。

狙うところも、膝、腿、金的、下腹辺りです。足を前に蹴りだせば、当たりやすい位置です。

体のバランスが崩れにくいので、あまり意識しなくてもスピードのある蹴りが出せます。

中段や上段蹴りがなくても、突きとのコンビネーションを考えれば、かなり攻撃のバリエーションがあり、試合でも十分通用します。少なくとも私は今までこれでやってきたのですから、検証済みの方法です。

この蹴り方なら、先ほど上げた問題点「蹴った後、バランスが崩れやすい、上手く相手に当たらない、脚が上がらず蹴りにくい、蹴るスピードが遅くて当たらない」は結構 簡単にクリアできるのではないでしょうか。

 

ここだけのコネタ

空手の蹴りに関するここだけのコネタです。

さてここからは、さらにもっと良い方法をお教えします。

蹴りの練習方法についてですが、実は2種類だけやればOKです。

それは、前蹴りと後ろ蹴りです。

これだけでも十分に戦えることは、私が実証済みです。むしろ、中段、上段蹴りをやらない分、組手が強くなると思っています。

ここからは私のやり方です。

 

まずは前蹴り

これも前回突きの記事同様、私の必殺技なのですが、私の前蹴りはちょっと違います。

先ほど説明したように、前蹴りは「膝から下をブラブラさせられるように力を抜いておき、腰から膝を前に出していけば、膝下が勝手に飛んでいく」ですが、このときの足先の向きがポイントです。

通常でしたら、蹴っている状態は、「蹴り足は中足(拇指球)を当てるため爪先は上、かかとは下向き、軸足の膝と足先は外側を向く」と思います。

ですが、私の場合、「蹴り足はつま先が内側を向き、軸足の足先も内側を向く」なのです。

たとえると、サンチン立ちのように爪先が内向きのままで、蹴りを行う感じです。

凄く変わった前蹴りだと思われるでしょう。

ですが、これ、凄く蹴りやすく、しかも威力があります。

蹴り足は、中足で当てず、足刀部から踵までどこが当たっても大丈夫です。踵を蹴り込むことも出来るため、かなりの威力で蹴ることが出来ます。

体のバランスが崩れにくく、中足を当てるよりも多くの部位で当てられるため、相手にヒットさせやすいです。

後ろ足を前に送って前蹴りするのですが、例えば右足で前蹴りする場合、一度右拳を打つ動作を行ってから、右腰を前に出すようにし、足は自分の前足をこすっていくぐらいに蹴りだすと、かなりのスピードで前に飛び出していきます。突きの感覚で蹴りをやっている感じですね。

いかがでしょうか。私の独自の蹴り方ですが、前出した蹴りの問題点「蹴った後、バランスが崩れやすい、上手く相手に当たらない、脚が上がらず蹴りにくい、蹴るスピードが遅くて当たらない」は全てクリア出来ます。

私個人の感覚としては、沖縄空手で教わった前蹴りよりも、こちらのほうがやりやすく、崩れにくく、威力があり、スピードが速い、と思うのですが、いかがでしょうか。

   

次は後ろ蹴り

一般的に見られる後ろ蹴りは、立った状態から、前足を内側にグッと旋回し、その動きで体を回転しながら後ろ足を蹴り出し、踵から蹴り込む、というものだと思います。

だから後ろ蹴りというのでしょうが、踵で蹴り込む蹴り方、と言うのであれば、わざわざ体を回転させて蹴ることもありません。

練習方法としては、体を旋回させ蹴り出すことを慣れさせる、と言うのであればそれでも良いのですが、これではいちいち体を回さないと後ろ蹴りが出ない練習をしているようなものです。

ですからここでは、後ろ足で蹴るのではなく、踵で蹴り込む蹴り技として認識します。 

そこで私は、体を旋回させることなく、いきなり後ろ蹴りを出す練習にしました。

元ネタは「ブルース・リー」です。

ブルースリーの蹴りは、相手が吹っ飛びますよね。

良く見てみると、踵が上、つま先が下になっている「後ろ蹴り」に見えます。ですが、いちいち体を旋回させていません。

 

そのやり方ですが、まず普通に左足前で自然立ちに構えたとして、

後ろ足(右足)を前足(左足)の直ぐ斜め左後ろ側に寄せ、

その寄せる勢いで、前足は踵を上げ、体をやや右へ向けるようにしながら、

相手にお尻を見せるように、前足(左足)の踵で蹴り込む(爪先は下を向く)。

 

なぜ、2種類の蹴りだけでよいのか?

なぜこの2種類の蹴りでよいのかと言うと、

脚は前後に開きやすいということと、もっとも多用する蹴りであることから、前と後ろの蹴りだけに特化して練習するほうが、練習も多く出来ますし、試合でも直ぐに使えます。

ハイキックをしたくて開脚に励んでいたことはありませんか?

ですが、よっぽどでない限り、180度開脚なんて出来ません。

これは人間の股関節の構造によるものです。無理すれば出来ないことも無いのですが、構造上あまり開かないように出来ています(男性は特に)。

しかし、前後でしたら、股関節の構造上、横に開くよりも可動範囲が広いです。

体の硬い人でも、帯辺りまででしたら、前も後ろも今すぐ蹴ることができると思います。

この2種類(前蹴り、後ろ蹴り)に蹴り技を限定して練習し、コンビネーションをいくつか組み立てればそれで十分戦えます。

   

まとめ

空手の蹴りについてのまとめ

 

空手の蹴りはいろいろありますが、沖縄では種類は多くありません。

空手の蹴り技の基本は、前蹴りです。

私のここだけのネタですが、蹴り技は、前蹴りと後ろ蹴りだけをやっておけばよいことを紹介しました。

「ここだけのコネタ」記事は、私の必殺技(?)ですので、本当は公開したくなかったのですが、文章だけなら「まあいっか・・」と思い、ここに掲載しました。

写真や動画を入れないのは、「文章だけなら・・・」という意味です。

また、もし私の正体がばれてしまうと、私の資格停止や、団体脱退になる可能性が無きにしもあらずで・・・。

そういったことで文章のみの公開としました。 

 

以上、もしよければ参考にしてみてください。